裏社会シリーズ 序章

日本で暮らしていると、当たり前だと思っていた価値観が、
別の国や文化の中ではまったく通用しない──。

私はある時期、韓国人の仲間たちと共に暮らし、働いた。
その中で目にしたのは、
日本では考えられない常識や価値観の違いだった。

韓国内での借金は、子どもが親の代わりに背負うのが当然とされ、
親がブローカーを通じて子どもを日本に出稼ぎに送り出す。
同胞であってもお金のためなら家族すら商品として扱う冷酷さ──
その現実は、想像を超えていた。

違法行為やグレーな商売が「生活のため」と割り切られ、
人々はその中で当たり前のように生きている。
そこには、法や倫理だけでは測れない複雑な事情があった。

このシリーズは、
そんな現場で肌で感じた文化や価値観の違いを、
私自身の視点で正直に記録したものだ。
ただの暴露でも美談でもない。
誰かの人生の裏側に触れる一つの記録として、静かにここに残す。

あなたの知る世界とはまったく違うもうひとつの現実。
その扉を、そっと開けてほしい。